酩酊と節制

2005年10月1日
濃密な霧が情念を覆い隠し
海原の絶叫が身体を打ち砕く
そうした夜が望ましい
頭脳の中は星一つ照らず
月は太陽を追いかけ命を絶った
酩酊の胆汁が大気を攪乱し
一切は騒然と花開き
かと思えば腐り果て
女の顔は水子のそれに
概念のどよめきや衝動のけたたましさ
喧噪がのどをしめつけ視力を奪う

それを思えば酩酊の節制はたしかに道徳的である
しかしそれにもまして情念の節制は道徳的である
そしておそらくわれわれはそれを意欲さえしなければ情念など抱かずにいられるに違いない

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