オートマチック

2005年7月27日
ページから剥離する幾多の鱗
血と肉と豊かなカビとともに
ページには日付が刻印され
ひとつの書物は凝固を避けるための自動人形である
そこにわたしはおまえの皮膚を重ね合わせ
わたしとともにページからページへの推移がある
わたしの血がおまえの鱗ならば
そしておまえが肉と味わい豊かなカビのたぎる胃袋ならば
この私はページにして書物
しかるに私は凝固せぬ血の自動人形である
何と論理的
いかにも作為的
論理は経験の鏡でできている
だからおまえの影から影へ
日付を刻印されてページからページへ
時を刻みあるいは時を定義する一冊の書物
そして私は影から鏡へ
推移律にしたがって愛すべき一冊の商品
わたしからおまえにいたる分裂のオートノミー

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