我が眼球に冷水の矢尻が突き刺さる
ゆらめく陽炎にほがらかなこう笑
悪徳は箱庭で作られる
そして世界で履行される
悪徳は積雪のぬかるみであり火花の腰痛をともなった
決定的人格の金具である
そして神官は森で震え
自ら穢した円かなる清水を飲む
害悪の口は自ら貶した豊穣な諸人を
語り得たかもしれぬ冗漫な友愛を
あるいは消去できたかもしれぬ
あの苦々しい金属製の自我を
あの禍々しい真理の敵を
怠惰にあらずあの傲慢を
劇場はいまここに回転し
柔和よ遠方の再生キーをまわせ
やがて窓は閉ざされ流動し
太陽の紅でふちどられた山並も
やがて霞みとなるだろう


>Shallot Barbarina様
リンクしていただきましてありがとうございます。
ランボーの訳詩には女性的な繊細さがあって前ラファエロ派風の印象を覚えます。ランボーの翻訳はいくつか読みましたが、こういった雰囲気のものは新鮮です。

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