健常のコンクリートに座する中庸の徳
私は聞く
南方の冬空はしなびた風とざらつく木々の眉間に矢を射ると
私は聞く私は聞く
願いをひずみに颯爽と駆け抜けた薔薇と衝動と燻りの野合が閃光にのたうつと
月光の鈍さは凶方に音頭を知らせああ金科玉条の門番よ
眠りの愛護に忘れたもうた夕暮れの深淵とステレオの裂け目とを
論理的質料の空間で未来とともに過去とともに
存在し得ぬ現在の実在を確かにしつつ
淀んだ苦水を骨に献上しながらも
我は聞く我は聞く
太陽の歯形が明らむ妙法の討伐とあぎとから漏れ出す悲しい笑いの結ばれを
御覧じなされ
語りをなさば傲慢となり
思考すれば我愛に陥る干し草を

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