荒野にひらめく自由の寒風は
手足を吸い込む暴力に優しげな筆跡で告発する
正義は冬の目に近く
しめった前線の坂道に傷心を刻み込む
正義は太陽の彼方に棘をまぶして洗い流し
錫杖を弾くに等しい配分の浅はかな形式を殴打する
自由の寒風は針葉樹林にも同情をもよおし
さりとて青白いマントルにのみ暖を取る者もあり
正義は大海の調べを台座に据えては旋律をとどろかせ
柔和な春と陽光を和音に演ずる
強奪の善と放蕩の善とが相戦い
そして恥じらい互いを糺し
我が知恵を知らずか愚かを知らずかと
されど正義は語る
これ不毛の地にあらざるなりと
青草枯らす熱波の暴虐と萎え木を倒す寒風なきに
春陽の和もあらざるなりと

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