メランコリー

2004年2月20日 文語詩
やがては果つる花の芽に晴天苦く
ひな鳥は明日の餌食となるかを恐る
さらば吹く風の愛撫慰安ともなり
月光はあわれみをもって忘我を与う

しかるに人の身にありて
苦きを味わう舌持たずまた
肉を献ずる天敵のなきに
いかでか風月の寵に適わん

まして咲くべき花を手折りて枯らし
鳥の飛翔をあだな漂泊となす
まさに天地の両門さえ閉ざさんと欲するの如し

しからば吹き込む風の平安を求むることなかれ
差し込む月光の憧憬を抱くなかれまた
悠然として存することなかれ

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