歯を剥き出した一角獣にたおやかな羽虫
共生の祭りと逆転の喜びに預けた桜のひるがえすひるがえす
春風が吹き込む穴蔵で
極めて縮みすりきれた再生紙はエコロジーの満足でそれもまた夢の島へと運びゆく
春風が吹き込む穴蔵で
碧厳録に没入し未来時制で語るロマンはランボーを愛するダダイストの額に刻まれているだろう
刻まれたる我が理性反復たるまこのまどろみをその白い要塞で葬式を待ち春風が吹き込む穴蔵で夜明けの空気を固定する
世界の記述よ私の記述よ時間と存在とが本質を同時にたもちしかも溶け合い認識の狭間に産み落とされた混沌たる一切の結実よ光でありあなたの頬でありたおやかな筆の運びと化粧の大成であり凡夫の行く末であり学徒の故郷である……

春風が吹き込む穴蔵で
我々はうぬが背をもろもろの太陽が投げかける発光体で浸す
それは色とりどりでしかも近しく観客席を照らす戦利品である
春風が吹き込む穴蔵で
意識の構造を吟味してゆくよりも
春風が吹き込む穴蔵で
たおやめぶりの振動にまどろみをあずける

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